N0.23


 新緑がすがすがしい初夏となりました。 後援会の皆様にはご清栄のことと拝察申し上げます。
 二月の県知事選挙ではお力添えいただき誠にありがとうございました。
 お陰様で金子知事再選を果たすことができました。
 さて、順風だった小泉内閣にも試練が相次ぎました。
 米国産牛肉の輸入停止問題、耐震強度偽装、ライブドア事件、そして防衛施設庁の談合問題などであります。
小泉内閣への世論の支持はまだ強いものがありますが、かげりも見える気がします。 大事なのは、まずこれら試練の意味を的確にとらえることだと思います。
 これら試練に共有してみられる傾向は「自利最優先」「とがめ立てされなければ、何をやっても良い」という発想だと思います。
 専門家が素人をだまし、エリート官僚が国民の信頼を裏切ることがここまで広がると、さすがに「これではいけない」「こんな日本ではなかったはず」という声も出て来るはずです。 いや、出なければならないと思います。 藤原正彦著の「日本の品格」がベストセラーになっているのもその一つではないでしょうか。
 日本人が人や自然、またそれを支える大いなる存在の畏敬を鈍らせてきたのはなぜなのでしょうか。「なぜ」と何度も問い続ける必要があると思います。
「なぜ」と問い続ける姿勢は、私たちにとってどの出来事も偶然ではなく、意味があって起きたこと、「必然」ととらえることにつながると思います。
 日本は脱亜入欧の精神で欧米に追い付け、追い越せと欧米の文明文化をとり入れてきました。 その際、表層部分だけをモデルにし、欧米ではその土台にキリスト教の信条や文化が存在しているのを見落としてきたのではないでしょうか。
 いかなる社会システムも、固有の歴史や風土・文化・宗教観に根ざしており、伝統を軽視する風潮は精神基盤を崩壊させると思います。
 連続して起きたこれらの試練の中から「必然」を考えるとき、これからの公教育、家庭教育を一貫しての教育改革は是非やらなければならないと思います。
 時間を要する教育改革にこれから真剣に取り組んで参りたいと決意を新たにいたしております。


選 択 と 集 中 を 継 続

 三月定例市議会は市が提出した総額1993億円の平成18年度一般会計当初予算を約5600万円減額修正して可決した。 減額修正されたのは児童福祉費の「保育所費」に計上されていた公立保育所の給食調理業務委託費の一部である。 当初予算は三位一体改革の影響で財源不足に悩んだが、各部局の事業を見直して歳出を抑制。 市の貯金である財政調整基金も取崩さなかった。 市長は「合併で誕生した”新長崎市”が夢を描き体力をつける年。 選択と集中をさらに継続し、将来にわたって安定した財政運営を行なえるよう「五年後の長崎」を見据えた予算編成に努めた」と予算編成方針を説明した。

長崎市の新年度予算案

  歳入では、地方交付税と臨時財政対策債(赤字地方債)を合わせて前年度より十三億三千万円減り、計四三六億円。国庫支出金も二九億円減の四四九億円で、市税収入も八億円減の五一〇億円となった。
 貯金にあたる財政調整基金の取り崩しは行なわないが、借金にあたる市債は新たに約一六八億円を発行。新年度末の残高見込みは約二四四六億円で、市民一人当りでは約五四万円の負担となる。
 歳出では、財源温存を優先させるため、前年度同様「選択と集中」をキーワードに事業の見直しを行なった。
 新規事業は58件で、総額約十一億円。 重点事業として、(1)地域経済の活性化 (2)交流人口の拡大 (3)合併後の地域振興 (4)少子高齢化社会への対応 (5)民間活力を生かした事業展開の柱を立て、四月開幕の長崎さるく博'06の開催や企業誘致の推進、団塊の世代を中心に定住を受け入れる事業などを盛り込んだ。
 また、前年度に実施した事業のうち32件を廃止または休止。135事業を縮小した。




主な新規事業

観光2006アクションプラン推進事業費 (六億八六四八万円)
 四月に開幕する「長崎さるく博」に関連して、まち歩きの観光ルート整備やイベント、観光客誘致のための情報発信事業など。

「マダムバタフライ国際コンクールin長崎」共催費負担金 (二三五〇万円)
 世界的に有名なオペラの舞台が長崎であることを国内外に広く発信し、長崎のPRを図る。

企業誘致推進事業費 (二八七〇万円)
 企業誘致活動を展開するため、(財)長崎県産業振興財団への職場への職員派遣や、東京等への企業誘致協力員の配備などを行なう。

子育て支援センター施設整備費及び運営費 (二七五〇万円)
 在宅で育児をしている保護者、特に母親の子育て負担を軽減するため、市内七カ所に地域密着型の子育て支援センターを設置する。

ながさき暮らし推進事業費 (六〇〇〇万円)
 団塊の世代を中心とし定住誘導を進めるため、主に豊かな自然環境を有する合併地区において、交流滞在型農園や農園付き住宅用地の整備等を行なう。

軍艦島保存活用調査費 (五〇〇万円)
 平成17年度の「軍艦島保存活用技術検討委員会」の検討結果を踏まえ、軍艦島に関する今後の整備のあり方について調査、検討を行なう。



議会質問Q&A

 吉原孝は17年12月定例議会、自由民主党を代表して23・24回目の一般質問を行なった。
 12月議会では文化振興策、3月議会では、まちづくり行政を中心に活発な議論を展開した。
 なお2議会に亘って長崎新聞コラム欄に質疑の模様の1部が記載されたので紹介させていただいた。



平成17年12月議会

◎文化振興策について

Q:自主文化事業の取り組みと展望は?

A:市民文化活動振興プランに基づき、鑑賞型事業、普及啓発型事業、参加創造型事業を実施、平成10年から6年間で9万人を越える参加入場者数で、一定の成果を上げていると考える。
 今後も振興プランに基づき国との連携を図り乍ら事業を展開していく。

Q:自主文化事業予算が少ない、増額は?文化振興基金を創設すべきだが?

A:予算の確保については創意工夫をしたい。基金創設については、芸術文化に本市がどう取組むか重要な課題として検討していく。

◎軽度発達障害児対策について

Q:軽度発達障害ヘの本市の取組みは?

A:幼児期検診による早期発見、療育訓練の実施。 小中学校では作業療法師や臨床心理士等の巡回相談の実施、対応マニユアルの作成配布を行なう。福祉部、保健部、教育委員会、障害福祉センターで庁内ネットワークを立ち上げ、保育所、幼稚園や学校現場での支援が可能となるよう、先生の研修、資質の向上に努める。

◎成年後見制度について

Q: 認知症高齢者、知的、精神的障害者を保護する成年後見制度があるが、その普及率は?

A:この制度は介護保険及び障害者福祉サービスの利用観点から有意義な制度である。今後は地域包括支援センターを中心に制度普及に努めていく。



平成18年3月議会

◎中心市街地定住促進策について

Q:「 団塊の世代」のリタイヤに対応し、定住促進策として「ながさきくらし」推進事業を新規事業展開されんとしているが、各種都市機能が集積している「まちなか」定住促進策が必要と考えるが。また、促進策としての住宅を建設、購入、賃貸する市民に対する補助制度が有効と考えるが...?

A:中心市街地のまちづくり再生事業を整備し、定住人口増を図っていく。補助金事業は検討する。

◎緑化推進策について

Q:緑豊かな都市景観が必要であるが本市緑化推進策は...?
 更に一定面積以上のビル建設に対する緑化義務の条例化を検討すべきだが...。


A:みどりのマスタ−プラン等で、緑化推進を図っている。
 民有地の緑化には緑化基金を充当し、グリーンアップ事業を展開している。
 花のあるまちづくり事業で、幹線道路、公園などの緑化を行なっている。
 中心市街地での緑を確保するため、ビル建設時の緑化を義務づける制度を検討する。

◎都市計画道路について

Q:長期間未着手都市計画道路の見直し基準の策定は?

A:都市計画決定後30年を経過した都市計画道路については、県が必要性と整備の実現性の中で見直しのガイドラインを策定中である。県のガイドラインを参考に直ちに見直しに着手する。

Q:未着手都市計画道路の決定区域内の地権者の建築制限の緩和や固定資産税の軽減措置を実施すべきだが...?

A:都市計画道路が決定されている計画区域内の建築制限については現在2階までとなっているが、3階までと緩和を検討している。
  固定資産税については、固定資産税評価額を総地積に対する都市計画予定地の割合に応じて5・10・20・30%の4段階に分けて減額を行なっている。議員が求められている50%減額は厳しい。

◎長崎市歌の普及策について

Q:長崎市歌は素晴らしい!合併した新長崎市の一体感醸成を図るため普及に努めるべきだが、普及策を!!

A:学校教育の場で CDを全校に配付し、指導普及を図る。
 自治会、公民館等、地域行事で利用出来るようCDを配布し、多くの市民に口ずさんでいただける機会をつくっていく。




平成18年度 役職です。

<党関係>
○自由民主党長崎支部 幹事長

<議会関係>
○総務委員会委員
○観光振興特別委員会委員
○青少年問題協議会委員

<その他>
○磨屋地区自治団体連合会長
○社会福祉協議会磨屋支部長
○桜馬場中学校区青少年育成協会長
○諏訪小学校施設開放運営協議会長
○諏訪小子どもを守るネットワーク会長
○諏訪小わくわくキッズクラブ代表
○消防第九分団後援会長
○長崎市ドライクリーニング協同組合理事長





編集後記

 会報第23号をお届けいたします。今号はいかがでしたでしょうか。月ごよみ、日ごよみは紙面の都合により今回は掲載できませんでした。
 吉原孝は只今、議員活動16年目に入りました。 党、議会で重責を果たさねばならない立場になりつつあります。 発言行動に責任を感じます。
 皆様のご指導をお願い申し上げます。

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